航海日誌

チクショウ。
まさか俺の船で諍いが起きるなんて。

野郎どもは正気ではなくなっている。
誰もがアレを欲しがっている。
当然だ。

海神の加護を受けられるとあれば、陸の上ではまともに生きられない俺らは喉から手が出るほど欲しい。
しかし、それだけであれほど執着するものだろうか?
なにかきっかけがあったのではないか、
例えばあの、瓶……。

俺たちは奪う側の人間だ。
誰のものでもない漂着物などに、価値なんて見出さない。
しかし、どうして。

このままでは争いになる。
それも血が流れるような。
本は船庫に隠した。
船員には海に捨てたと言おう。

願わくば元のenjambr号に戻るように。
星の加護があるように。