誰かの手記

あのね。
休みに入る前に、クラスの吉川くんから「めろちゃんって彼氏とかいるの」って聞かれたの。
それでね、私とっさに、……「居るみたいだよ」って答えちゃった。
勝手に嘘、吐いちゃった。
ごめんね。……ごめんなさい。

だってね、吉川くん、背が高くて大人っぽいでしょ。優しいし、いい人だし。
……めろちゃんとお似合いだな、って思っちゃったの。
ちんちくりんの私、なんかより。

それがなんだか凄く、凄く、怖かった。
意地悪言っちゃった自分のことも怖いし、めろちゃんに軽蔑されたらって思うと怖いし、……めろちゃんが、他の人のところに行っちゃったらって、……

怖い。さみしい。どうしてこんなこと思うんだろう。
一緒に居たいよ。
でも、意地悪言う子なんて、嫌だよね。
ずっと謝らなきゃなって、ちゃんと吉川くんにもほんとのこと言わなきゃって……じゃないと私、めろちゃんのお友達でいる資格ないよ。

ごめんね、ほんとに、…ごめんね、めろちゃん。